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ゴールデンエイジについて

こどもの発育発達について

どの時期に何が成長し何をすることがその時期にひつようなのか?その指標となるものに「スキャモン発達曲線」というものがあります。

1ゴールデンエイジとは子供の運動能力が著しく発達する時期

ゴールデンエイジとは、子供の身体能力、運動能力が著しく発達する時期のことです。

具体的には5~12歳(年長~小学6年生)の期間。体の動かし方、動作、技術を短時間で覚えることができる、一生に一度だけの貴重な年代をゴールデンエイジと呼びます。

成長が早い時期の5歳と12歳では身体的違いが大きいので、ゴールデンエイジを「プレ・ゴールデンエイジ(5~9歳)」と「ゴールデンエイジ(10~12歳)」に分けて考えます。

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上にヒューってぴっぱられてるの図.jpg

1-1 プレ・ゴールデンエイジ(5~9歳)の特徴は「神経系の発達」

右図は「スキャモンの発育曲線」です。どの年代にどんな能力が発達するのかをグラフ化したものです。このグラフを見ると、子どもの神経は5-6歳まで急激に発達し、大人の80%にまで達していることが分かります。

12歳では神経系の発達はほぼ100%で大人と同じ。つまり、あなたの今の運動神経も10-12歳の時につくられたものです。
この時期にさまざまな動作を経験することで、脳が刺激され、運動神経も発達していきます。

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1-2 ゴールデンエイジ(10~12歳)の特徴は「即座の習得」

「即座の習得」とは見よう見まねですぐできてしまうこと。
ゴールデンエイジ期の子どもは、初めてチャレンジする動作でも、手本を見ただけでできてしまうことがあります。

大人は、動く前に動作を理性で理解し分析しようとします。
「足の位置は・・・」「ひじは・・・」「タイミングは・・・」。まず考えてから動きます。
これに対して子供は、パッと見た直感だけで動きのコツをつかみ、その動作を習得してしまいます。

(参照:白石豊他「どの子ものびる運動神経」かもがわ出版)

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(参照:宮下充正「子どものスポーツ医学」南江堂)

またこの時期に習得した動作(技術)は大人になっても落ちないという特徴があります。
例えばサッカーのリフティング。
サッカーボールを、手を使わずに、ポンポンと地面に落とさずにコントロールします。

ゴールデンエイジにマスターしたこの技術は、サッカーをやめて十年以上たっても、ほぼ同じレベルで再現することができます。俗にいう、「カラダが覚えている」ということです。

カラダが覚えているといっても、厳密には、「脳が、ボールが足に当たる感触を覚えていて、ボールを落とさないように体(足)を動かしてボールをコントロールしている」となります。

小学生の時に盛んに体を動かし、色々なスポーツを経験させるといい。
ごく当たり前に思えるのですが、なぜ、スポーツ界で「ゴールデンエイジ」というワードが注目されるようになったのでしょうか?

2.ゴールデンエイジが注目されるようになった理由は「外遊び」の時間と質が変わったから

20年前までは、子供の外での遊びが、ゴールデンエイジ期に必要な運動そのものでした。遊びながら自然に身に付けてきたので、「ゴールデンエイジ期にこのような運動が必要です」と啓蒙する必要もありませんでした。

これは日本に限らず、先進国共通の現象で、スポーツ界の悩みでもあります。

【外で遊ぶ時間が減った】

まず、外で遊ぶ時間が大きく減りました。
シチズンホールディングスがまとめた調査によれば、子供が外で遊ぶ時間は35年で半減しているそうです。

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先生は常に笑顔で子どもたちと接してくれます。.jpg
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3.ゴールデンエイジ期は親が何気なく環境を整備することが大切

この時期を有意義に過ごすかどうかは、大人(親)の関わり方が重要です。
なぜなら、当の子供たちが自分で「ゴールデンエイジ」を意識することはないからです。大人(親)がいい方向へ導くような環境を作りましょう。

3-1 プレ・ゴールデンエイジは様々な運動をさせることが大切

運動神経の基礎は、神経系が著しく発達するこの時期につくられます。
早くから特定のスポーツでトップを目指すにしても、プレ・ゴールデンエイジ期に、様々なスポーツ、運動を体験させることが大切です。

なぜなら、一つの動作で一つの神経回路がつくられ、それが多面的、多層的な回路に発達するからです。
多面的、多層的な回路とは、幼稚園児の「ボール投げ」という動作でイメージできると思います。

「ボールを自分の真上に投げる」という一つの動作をしてみます。経験がなければ、最初は2-3メートル離れた所にボールが落ちてしまうでしょう。

さらに、「ボールを自分の真上に投げて、頭の上でキャッチする」。
もう少し複雑にして、「ボールを自分の真上に投げて、3回手をたたいて、頭の上でキャッチする」。

もっと難しくするなら、「ボールを自分の真上に投げて、3回手をたたいて、ジャンプして頭の上でキャッチする」。
このような動作が自然にできるようになれば、成長して一つのスポーツに特化した時に、専門的な技術を早く覚え、高いレベルに引き上げることができます。

プレ・ゴールデンエイジでは、運動の種類・量を増やし、運動の基本をしっかり身に付け、次にくるゴールデンエイジに備えましょう。

出典 ゴールデンエイジとは?子供の運動神経がググっと伸びる黄金の成長期|fungoal

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